小さな村の「徹夜のパン祭り」ヴァッレダオスタ州④
旅行記のつづきです
2023年10月13~14日
いよいよお祭りが始まるという夜中の0時過ぎまで部屋で仮眠をとった。
この村での「パン祭り」とは、1年に1回~2回
生きる糧でもあるパンを共同窯で焼くことを
120年以上続けてきた歴史があり、伝統行事であるようだ。
一緒に見学するMさんと一緒に夜食を持って、
共同パン窯のすぐそばにある集会所に行った。
夜中の0時過ぎ、
共同窯に、これから火をおこす・・・
パンを焼き上げる工程は、窯の火をおこす人、パンをこねて発酵させる人、ねかせて発酵した生地を
こねる人たち、丸めたパンを外の釜に運ぶ人、パンの焼き具合をみる人など・・
役割分担が決まっていてとても手際が良いのである。
共同窯で1回に焼ける量は120個位らしい。この村の住人約500人に配るために
徹夜でパンを焼き続けた。
夜食はエルヴィラマンマが用意してくださった赤ワイン、サルーミ、フルーツなど。
夜中なので、お腹がすいていなかったが、折角なので少しいただいた。
村の集会所にはパンの粉袋が積み上げられていた。テーブルとイスがあり、
そこでは何人かの人もケーキなどを焼いて持ってきていて、
誰でもつまめるように広げてくださっている。
奥の部屋でパン生地を発酵させ、釜で焼く前までの段階の作業をする。
私とMさんは、とにかく、村人たちのじゃまにならないようひっそりと見学。
そして、このパンこねの仲間に加えていただくことができた。
このお祭りに参加して、自分が日本でのお祭りという既成概念にしばられていたことに気が付いた・・・
にぎやかで開放的なお祭りのイメージを想像していたが、騒ぐ人もなく、もちろん観光客は一人もいない。
村の人たちが協力してパンを焼くことで分かち合うものはパンだけにとどまらず、
パンを焼く全行程の中で、仲間との信頼や安心で心が満たされる喜びを共有することでもあると感じた。
村人が協力してパンを焼くお祭りは、部外者は参加できない仲間内の伝統行事でありながらも
善意に満ちていて、静かで落ち着いた雰囲気なのだった。
手際よい連携作業は活気に満ちていて、唯一無二の「パン祭り」だった。
旅行記つづく・・・
by isolala | 2024-08-05 23:15 | ヴァッレダオスタ州2023 | Trackback








