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トリエステにて②フリウリ・V・J州の郷土料理レッスン

旅行記
11月2日 土曜日
朝、カフェから戻り、身支度をして、モニカ先生を待っていると、
時間通りに、ブザーが鳴った。
ドアを開けると満面笑顔のモニカ先生と初対面の先生が
荷物を抱きかかえて立っていた。
「今朝ウディネからきたマヌエラよ~よろしく~」
モニカ先生のお話では、私が依頼した郷土料理「チャルソンス」は
ここトリエステではなく、ウディネ地方の料理ということで、
「今日は私がグーラッシュ、ヨータ、プレスニッツを作り、
彼女がフリコ、チャルソンスを担当するわね・・・」と言う。
思わず私は、「私一人に先生2人が教えてくださるんですか?
豪華ですね、嬉しいです!」と言った。
「今日は2日分のレシピをまとめて作りましょう!」
「さあゴージャスな料理教室開始!」と言って、
皆で笑い合った。

まず初めは煮込み時間が4時間位必要なグーラッシュから
取り掛かった。
グーラッシュを煮込んでいる間に、ヨータ、プレスニッツを作り
チャルソンス、フリコを作った。
モニカ先生は、手際がとてもよく、料理への情熱と
才気を感じさせた。
彼女は時々、頭の回転が速く、言いたいことが先走って、
言葉がもつれてしまうのだった。
その度に、「もっとゆっくりしゃべらないと、だめよ」とマヌエラ先生が、
わざと気難しい口調で注意した。
そしてチャーミングな笑顔で片目をつぶる。
先生2人はとても仲が良くて楽しい。

この日に作った料理
☆JOTA ヨータ
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☆GULASCH グーラッシュ
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☆PRESNITZ プレスニッツ
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次には、ウディネのマヌエラ先生が主導となった・・・
それまで余裕のある感じで冗談を言って笑っていたのに、
自身の番になると、急に真面目な顔になって、
声を大にして教えてくださった。
糸を引くチーズを使うことが、大事と力説した・・
☆FURICO CON PATATE じゃがいものフリコ
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☆CJALZONS チャルソンス
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日本でもまだ知名度の低いフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の・・・
珍しいお料理に心惹かれた。
すべて、美味しかった。
上記の料理は勿論すべてイゾラーラ料理教室のレッスンで還元したい。

伝統料理の核の部分は変えず、
私なりの工夫を加え、メニューバランスを考えて
レッスンで紹介していこう。

2日分の料理レッスンは夕方終わった。
ワインを少しいただきながら立ったま試食した。
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プレスニッツはグラッパといっしょに食べなきゃ!と言うことで、
グラッパを少しだけ飲んだ。
最後にフリウリの郷土料理について語った。
この州のたどってきた歴史的背景・・
やはり歴史と食文化は密接に絡まっている。

歴史文化が異なる日本において、
この地の郷土料理を珍しい料理として
そのまま紹介することも興味深いことだろう。
しかし、私の場合は、日本で毎日の食生活に
組み入れられるイタリアンとして、考えたいのである。
そうなると、使う食材、調理法などに工夫が必要になってくる。
その場合、ただ無意識にアレンジをするのではなく、
イタリアの伝統料理に敬意を表した上で工夫をしていきたいのである。
その郷土料理が生まれた土地で料理をしていると、
アレンジしてはいけない核の部分についての私なりの
目安がはっきりしてくるのである。

1日ずっとお料理をして、友達みたいになった・・
真面目で、情熱的で、楽しい
・モニカ先生(左側)とマヌエラ先生
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写真を撮る時、下を向いたり、斜め上を見たり、いろいろな
ポーズをとってくださった・・・上のものは、そのうちの1枚。
2人の先生と料理をして過ごした時間は本当に充実した時間だった。

Grazie mille!

by isolala | 2013-11-28 01:31 | フリウリ・V・J州’13 | Trackback