サルデーニャ回想記 ヌラーゲ遺跡と生活博物館
回想記
2008年11月22日
3日間滞在するオリスターノのB&B・・今日は2日目。
宿から数歩歩くと商店街になっていた。
今日は車のお迎えが少し遅めなので、午前中
商店街を1時間ほど散歩した。
キッチングッズを売ってる小さなお店で、バーニャカウダに良さそうな
ステンレスのオシャレな小鍋を発見。一旦は荷物になるからと
あきらめたが・・・買ってしまった。
スーツケースに入れて日本に持って帰ると言ったら,
店主らしきシニョーラがとても親切に何重にもして包んでくれる・・
工作をする少女のように、あまりにも丁寧に包んでくれるのを見守りながら、
時間がないから早くしてと言えなくなってしまった;
・・急いでB&Bに戻ると、お迎えの車が既に着いていて、
お待たせしてしまった;
さあ出発!
盛りだくさんな一日の始まり。
まず’サンタ クリスティーナの聖地’と呼ばれている場所に着いた。
自然崇拝が行われていた聖地を散策した。
・井戸のある聖地。(水崇拝が行われていた)

・石造りの円錐形の塔・・ヌラーゲ。

中に入ってみると上まで登れるようになっていて、上からは遠くを見晴らせた。
紀元前1500年から紀元前900年に、ヌラーゲを中心に村落を
形成する文明があったらしい。
サルデーニャには現在も約7000個以上のヌラーゲの遺跡が存在しているらしいのだが、
有史以前のこのヌラーゲ文明については、何の目的でこのヌラーゲが作られたのか等の
文書資料がないため、真実は未だに解明されていないそうだ。
歩いているとオリーブの木が所々に結構目につく。

オリーブの実が完熟して自然落下していた・・
し~んと静まりかえったこの辺は、何もかもが自然のままだ・・

ヌラーゲを後にして、次は生活博物館に見学に行った。
この道の向こうに小さな博物館があった。

100年前は裕福な商人の家だったそうだ。
中に入ってみると、20歳そこそこ?に見える女の子と青年が笑顔で迎えてくれた。
屈託のないような素直な笑顔・・・何だか懐かしさを覚えた。
男の子の方が受付から出てきて案内してくれた。
下の写真、
昨日のクルルジョネスを作った時に使ったパスタマシーンと同じものがあった・・
次々に改良するよりも、古いものを大切に使うことが当たり前のように
習慣になっているような気がした。

控え目に後ろから追いてくる青年に「これは、椅子ですよね?」と聞いてみた。
彼は素早く前に回って、
「これはこうやると座ることもできるし、こうして、座面を上げれば、
ここに足をのせてブーツを履いたりできるようになっているんです。」
と説明してくれた。椅子のすぐ横には
当時の誰かが履いていた、皮で出来たブーツまで展示されている。
興味を持って何かを質問すると、丁寧に説明してくれる。

あまり訪れる人もいないような地味な生活博物館の中にあるものは、
この青年にとって、一見古くて、見飽きたものではないのだろうか?
彼は、自分たちの先祖の知恵が嬉しくてたまらないかのように
はにかみながらも一生懸命に説明してくれる・・こちらを真っ直ぐにみる
濁りのない澄んだ眼がとても印象に残った。
コッコイと呼ばれる丸型の伝統的パン

花弁や葉っぱなどの細かいデコレーションが美しい。

ここまで細かいものは、ラッカーで固めて行事に使われてきたそうだ

生活の中にあるパンで、器用なサルデーニャの女の人が、
造り出す芸術の世界・・
やっぱりサルデーニャの人は昔から手先が器用だったんじゃないかしら・・・
博物館の2階の窓から見えた景色。

この後、’サ モラ’という所に昼食に向った・・・
途中、歩行者天国ならぬ牛天国な道路事情に・・・

のんびり優雅な牛さん・・!

えっー!・・豚さん、急ぎ足でどこ行ってるの?

何とか'Sa Mora' という所に着いた。

昼食はサルデーニャ名物・・・その様子はまた次回。
つづく・・・
by isolala | 2010-01-12 21:08 | サルデーニャ2008 | Trackback
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