卒業のための実技試験

朝、起きたら足首がやはり少し痛んだ。
でも腫れは少し引いていた。
学校でコックコートに着替えて、いつもの厨房用の白い靴を履いたら・・・
靴が大きめで助かった。足首は腫れていたけれど、
靴の中に足がすっぽり入って、きちんと履けた。
見た目は何ともないのだが、歩くとちょっと痛いので、どうしても足を少し引きずってしまう。

今日は一人で1品を完成させるので、自分のペースで動けばいいのだから、
とにかく皆に心配かけないように、足のことは黙っていよう・・・
とも思ったら、エリザベッタとちょうど視線が合った。
何だか黙っていることに、プレッシャーを感じてしまった・・ので近づいて行って、
「昨日、庭の階段でちょっと転んで(つまずいたという単語が出てこなかった;)
足がちょっとだけ痛いので、ちょっと変な歩き方ですが、大丈夫ですので!」と言った。
「大丈夫なの?」とエリザベッタ。「大丈夫です!心配ありません、平気です。」と答えたら
「ok! ノンチェプロブレミ!何の問題もないわ」と言いながらどこかへ
行ってしまった。
よかった~あっさりしてて。今日はそれがありがたい。


私が作るのはプリモピアットの
☆Tortelli di patate con salsa rosmarino
トルテッリ・ディパターテのローズマリーソース
というシンプルなパスタ料理。
勿論手打ちなので、先ずパスタ生地を捏ね始めた。

今日は生徒たちも緊張気味。
勿論私も緊張していて、早め早めにと用意してしまいそうになるのを自制した。
時間を逆算して動かなくっちゃ・・・
パスタがのびてしまったり、冷めてしまったりしたら美味しくないからね。
パスタ生地をねかせてる間に、詰め物を作った。
しばらくして、生地をカットして、
詰め物をして、ローラーでトルテッリ型に成形した。
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後はローズマリーソースを作るだけ。
一番気を遣ったのは、実はパスタをゆで始める時間だった。
前のお皿が下がってくる時間を読むのが難しい・・・
フライパンにローズマリーソースを用意して、
茹でたトルテッリを入れて、手早く絡めてお皿に盛った。

いよいよ私の番が来て、お料理をトレーにのせて、部屋をノックした。
3名のそれぞれのテーブルに、お皿をサービスして、ドアの前に戻り、
この料理をチョイスした理由などを簡単に説明して、
退出しなければならない・・・
気が付いたらここでの説明を熱く語り過ぎていた。
このシンプルな一皿を選んだ理由について、
「私は授業で、この一皿を習って試食した時に、
この料理は、イタリアのマンマが家族のために
心を込めて作り伝えてきた伝統料理だと思いました。
材料もポテトが主役で、「ピアット・ポーベロ」のような、この料理を
私は東京に帰っても、私の家族や教室の生徒さん達のために
心を込めて作りたいと思います。」
と熱く語っていた・・と言うより拙いイタリア語を分かってもらうために、
単語の羅列方式で、一生懸命語った。
するとエリザベッタが「そうなんです。彼女は東京でイタリア料理の先生をしているんです。」
とフォローしてくれた。校長先生やシェフもそのことは、ご存知のはずだったのに、
にこやかに、大きく頷いて下さった。

部屋を出てきてから、お料理が少し冷めてしまったのではないかと反省した。
でも上がり症の私としては、きちんと伝えたいことが言えて良かった・・
必要以上に準備しない方が、本心を伝えられるな・・・なんて思った。
気が付いたら、朝方はひきずって歩いてたのに、
火事場のバカじから?
いつの間にか、両足普通に動かしていた!

後で部屋に一人ずつ呼ばれて、お料理の評価を受けた。

ジャンカルロシェフが「とても美味しかった。カーザリンガの味 
まさにあなたが言っていたように、マンマの味がした」
「ただ、もう少しアツアツで提供できたら良かったね」って言われたので、
恐縮して、「ハイ、すみません、残念です・・
(スィー、ミスクージ、ミディスピアーチェ・・)」と言うと、
「ノー、ノー、大丈夫~ok」と言いながらシェフは校長先生と
顔を見合わせながら笑った。校長先生が笑いながら
「Si~カーザリンガ(主婦)の味、ベニッシモ」と
言って下さった。


皆のお料理も出し終えた。
厨房には皆が余分に作ったお料理があった。
私が余分に作ったものもあった・・
☆トルテッリ・ディ・パターテ
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冷めていたが、それでも、皆は試食してくれた。
それぞれのお料理を少しずつつまみながら
パーフェクト!ペルフェット!ブオーノ!デリシャス!アメイジング!などの
国際語が飛び交って、楽しかった。
チュニジア人のkと私はアメリカ人のEが作ったズッパディペッシェが
あまりに美味しく、量もたっぷりあったので、二人で何度もお代わりをした。
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全ての授業と試験が終わった。
明日は、卒業式。
最後の夕食会と卒業資格証書が授与される。

今日も充実した1日だった。

Grazie mille!
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by isolala | 2010-10-28 23:59 | 料理留学2010 | Trackback

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