カテゴリ:料理留学2010( 36 )

最後の夕食会と卒業式

今日、最後の夕食会の料理を取り仕切ったのは、
マルケ州にあるリストランテのシェフである
マルコ・ジャコメッティ氏だった。
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午後、ポルチーニなどの数種のきのこやリゾットなどの食材を携えて、
気さくな雰囲気で登場。
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今日は、午後に手伝える生徒だけ、手伝えば良いということだった。
シェフの料理を見られるチャンスだったので、私はこの日も厨房にいた。
私とイタリア人のSが、「今日で終わりだね・・本当にお世話になってありがとう」
なんていいながら、茹でたじゃがいもの皮をむいていたら、
エリザベッタが上機嫌で入ってきた。
そして私達は、エリザベッタの鼻歌を初めて聞いたのだった!
ちょっと感傷的になってた私は演歌?
エリザベッタはラテンのノリ。
今回のマスターコースの総責任者としての重圧から解放された清々しさがあった。
相変わらず近寄りがたい厳しさはあったけど・・・
こちらにまでリズム感が伝わってきた。
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上の写真は、マルコシェフが、旬のきのこのスフォルマートを作っている過程・・
大人数のためのダイナミック且つ繊細なシェフの調理を手伝うのは、
本当に楽しかった。
パーティーの時間が近づいてきたので、助手の女性2人が
手伝いにいらしたのを機に一旦、下宿先に戻った。
シャワーを浴びて着替え、夕食会の招待客として、
再び学校に戻った。
黒いコックコートのプレゼントがあった。
全員ぶかぶかで大きいサイズしかない;
・・でも気の利いたドレスを持ってなかったので
下に何を着ててもおかしくない?という点ではいいかな?
そして文字通り、これはコートだと思うことにした。
生徒全員、このコートを着て着席した。

この夕食会は、生徒の家族や、生徒の希望で招きたい方がいれば、
招待することもできるという会だった。
私は、1ヶ月滞在した下宿の大家さんである、
シニョーラ・アウグースタを招待していた。
彼女はグルメな上に、お料理にも詳しい。
滞在中は、映画に連れて行って下さったりして、お世話になったのだった。
彼女を入り口で見かけたので、私の隣の席に案内して、私も着席した。

校長先生や実技試験の審査員でもあったジャンカルロ先生は勿論、
学校と関わりの深い行政の方も何名かいらしていた。
校長先生から一人ずつ、名前を読み上げられた生徒が前に進み出て、
卒業資格証書を授与された。
出席してくださった皆さんが私たちの卒業をお祝いし、
乾杯して下さった。
発泡性のマルケ州のワインから始まって、地元イェジのヴェルディッキオなどの
美味しいワインとともにコース料理をいただいた。
☆Sformatino ai funghi d’autunno
  秋のきのこのスフォルマティーノ
旬のポルチーニやきのこがクリーム仕立てになっていて、
口に運ぶ度に、きのこの香りが立ち上って、とても美味しい。
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☆Risotto alla zucca sporlverato di Fossa
 フォッサのチーズをふりかけたかぼちゃのリゾット
こんなに大人数にもかかわらず、アルデンテの仕上げ。
ほんのりとしたかぼちゃの甘みに、マルケ州の特産のフォッサのチーズの
塩気と旨味が絡まって、美味しい。 
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☆Filetto di suino alla mela rosa dei Sibillini
  豚フィレ肉のソテー、シビリーニ産リンゴのソース
豚肉は柔らかくて旨味があり、リンゴの酸味とのバランスもよく、美味しい。
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下の写真、お皿の右上の小さなチョコレートで出来た器にラムソースが入っていた。
可愛くて思わず目を奪われ、ソースをかけて、一口いただいてしまった後、
あわてて撮影;
☆Torti-no di ciocolato con cuore caldo con salsa al Rum
 チョコレートのトルティーノ、温かいラム酒風味のソース添え
このラム酒のソースと、チョコレートとの相性はピッタリで、美味しい。
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この1ヶ月、厨房で過ごすことが多かったので、
ハレテ招待客として座っていても、何となく、料理が運ばれてくる度に
40人分の準備をしている厨房の忙しさを想像した・・・

コース料理はどれも本当に美味しかった。
何よりも驚いたのは、出てくるお料理の1皿1皿が
アツアツにサービスされることだった。
40人分の料理をアツアツに仕上げているシェフ、そしていつものように
忙しく動き回って細心の注意を払っているエリザベッタを思った。

心を込めて料理を作ってサービスすることの大切さを思って、
胸が熱くなっていた。
とそこに、私の後方のドアからシェフとエリザベッタが登場したのだ・・・
困るな~もお~泣いちゃうでしょ・・
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思わず立ち上がっていた。
言葉にならない熱い思いが込み上げてきた。
何とかGrazie・・Ringrazio ・・の言葉を絞り出した。

皆の拍手喝采の中、マルコシェフとエリザベッタが前に進み出た。
本当に心のこもった夕食会をありがとうございました。
校長先生、ジャンカルロ先生、スタッフの方々、ありがとうございました。
そして、一緒に卒業できた仲間たち、お世話になりました。
本当にありがとう。皆で写真を撮ったり、ハグしたりした・・・
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皆が、笑顔で和気あいあいの本当に素晴らしい夕食会だった。

イタルクックで会えた全ての方々に感謝します。
Grazie mille !!
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by isolala | 2010-10-29 23:00 | 料理留学2010 | Trackback

卒業のための実技試験

朝、起きたら足首がやはり少し痛んだ。
でも腫れは少し引いていた。
学校でコックコートに着替えて、いつもの厨房用の白い靴を履いたら・・・
靴が大きめで助かった。足首は腫れていたけれど、
靴の中に足がすっぽり入って、きちんと履けた。
見た目は何ともないのだが、歩くとちょっと痛いので、どうしても足を少し引きずってしまう。

今日は一人で1品を完成させるので、自分のペースで動けばいいのだから、
とにかく皆に心配かけないように、足のことは黙っていよう・・・
とも思ったら、エリザベッタとちょうど視線が合った。
何だか黙っていることに、プレッシャーを感じてしまった・・ので近づいて行って、
「昨日、庭の階段でちょっと転んで(つまずいたという単語が出てこなかった;)
足がちょっとだけ痛いので、ちょっと変な歩き方ですが、大丈夫ですので!」と言った。
「大丈夫なの?」とエリザベッタ。「大丈夫です!心配ありません、平気です。」と答えたら
「ok! ノンチェプロブレミ!何の問題もないわ」と言いながらどこかへ
行ってしまった。
よかった~あっさりしてて。今日はそれがありがたい。


私が作るのはプリモピアットの
☆Tortelli di patate con salsa rosmarino
トルテッリ・ディパターテのローズマリーソース
というシンプルなパスタ料理。
勿論手打ちなので、先ずパスタ生地を捏ね始めた。

今日は生徒たちも緊張気味。
勿論私も緊張していて、早め早めにと用意してしまいそうになるのを自制した。
時間を逆算して動かなくっちゃ・・・
パスタがのびてしまったり、冷めてしまったりしたら美味しくないからね。
パスタ生地をねかせてる間に、詰め物を作った。
しばらくして、生地をカットして、
詰め物をして、ローラーでトルテッリ型に成形した。
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後はローズマリーソースを作るだけ。
一番気を遣ったのは、実はパスタをゆで始める時間だった。
前のお皿が下がってくる時間を読むのが難しい・・・
フライパンにローズマリーソースを用意して、
茹でたトルテッリを入れて、手早く絡めてお皿に盛った。

いよいよ私の番が来て、お料理をトレーにのせて、部屋をノックした。
3名のそれぞれのテーブルに、お皿をサービスして、ドアの前に戻り、
この料理をチョイスした理由などを簡単に説明して、
退出しなければならない・・・
気が付いたらここでの説明を熱く語り過ぎていた。
このシンプルな一皿を選んだ理由について、
「私は授業で、この一皿を習って試食した時に、
この料理は、イタリアのマンマが家族のために
心を込めて作り伝えてきた伝統料理だと思いました。
材料もポテトが主役で、「ピアット・ポーベロ」のような、この料理を
私は東京に帰っても、私の家族や教室の生徒さん達のために
心を込めて作りたいと思います。」
と熱く語っていた・・と言うより拙いイタリア語を分かってもらうために、
単語の羅列方式で、一生懸命語った。
するとエリザベッタが「そうなんです。彼女は東京でイタリア料理の先生をしているんです。」
とフォローしてくれた。校長先生やシェフもそのことは、ご存知のはずだったのに、
にこやかに、大きく頷いて下さった。

部屋を出てきてから、お料理が少し冷めてしまったのではないかと反省した。
でも上がり症の私としては、きちんと伝えたいことが言えて良かった・・
必要以上に準備しない方が、本心を伝えられるな・・・なんて思った。
気が付いたら、朝方はひきずって歩いてたのに、
火事場のバカじから?
いつの間にか、両足普通に動かしていた!

後で部屋に一人ずつ呼ばれて、お料理の評価を受けた。

ジャンカルロシェフが「とても美味しかった。カーザリンガの味 
まさにあなたが言っていたように、マンマの味がした」
「ただ、もう少しアツアツで提供できたら良かったね」って言われたので、
恐縮して、「ハイ、すみません、残念です・・
(スィー、ミスクージ、ミディスピアーチェ・・)」と言うと、
「ノー、ノー、大丈夫~ok」と言いながらシェフは校長先生と
顔を見合わせながら笑った。校長先生が笑いながら
「Si~カーザリンガ(主婦)の味、ベニッシモ」と
言って下さった。


皆のお料理も出し終えた。
厨房には皆が余分に作ったお料理があった。
私が余分に作ったものもあった・・
☆トルテッリ・ディ・パターテ
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冷めていたが、それでも、皆は試食してくれた。
それぞれのお料理を少しずつつまみながら
パーフェクト!ペルフェット!ブオーノ!デリシャス!アメイジング!などの
国際語が飛び交って、楽しかった。
チュニジア人のkと私はアメリカ人のEが作ったズッパディペッシェが
あまりに美味しく、量もたっぷりあったので、二人で何度もお代わりをした。
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全ての授業と試験が終わった。
明日は、卒業式。
最後の夕食会と卒業資格証書が授与される。

今日も充実した1日だった。

Grazie mille!
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by isolala | 2010-10-28 23:59 | 料理留学2010 | Trackback

サルーミ、チーズ、オリーブオイルの講習 と筆記試験

今日はサルーミとチーズの講習から始まった。
サルーミは日本で言うサラミという言葉と似ているので、混乱してしまうのだが、
イタリアでは、サルーミと言うのは、生ハム、ラルド、ソーセージ、サラーメ等々、
全てを含む総称となる(因みに日本で一般的にサラミと言われているものは、
サラーメと呼ばれている)・・・
このことは、今回のクラスの中で唯一のイタリア人のSが教えてくれた。
今まで、サルーミとサラーメの違いがあいまいだったので、彼女に質問したら、
本当に親切に分かり易く説明してくれたのだった。
イタリアでは本当にサルーミの種類が多く、品質の良いものも多い。

今日のサルーミの授業で印象に残ったのは、
人工的に作られたサラミや生ハムと、手作りで作られたものの
違いを比べたことだった。
実際に見比べて試食できたので、分かり易かった。
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上の写真、生ハムは脂肪のついている右2枚が伝統製法による手作りのもの、
左が人工的に作られたもので、脂肪がなく、引っ張ると直ぐに裂けてしまう。

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同様に、右のサラミは大量生産のもので、脂肪の付き方と周囲の皮が不自然。
左のものは脂肪がまんべんなく散らばっていて、皮も熟成期間を感じる自然な色である。

なるほど~
やはり、スローフードを重要視する学校だけあって、
伝統的に、つまりスローに作られたものの価値を
学べた授業だった。

引き続きチーズの授業では、スライドを中心に学んだが、
最後にフレッシュチーズと熟成チーズの違いなどを、実物の試食で学べたので、
分かり易かった。
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午後はオリーブオイルの講習会があった。
某オリーブオイルの協会のレンゾ先生が
オリーブオイルについての授業を始めた。
オリーブオイルの歴史など、学問的な
ことを、低温の声で、独特なリズムで淀みなく、説明する。
そして、ゆっくりテーブルを回りながら、時折、棒でゴツンと机を叩く・・・
ちょっと怖い感じの先生だった。帰る時に、
皆が眠そうでけしからんと怒ってらしたとか;
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最後の試飲は、私にとっては久しぶりのことだったので、
懐かしくて楽しかった。
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そして夕方、今回のコースの総まとめの筆記試験があった。
英語とイタリア語が選べる・・・私はイタリア語を選んだ。
母国語が英語の生徒は早々と終わっていたようだ。
私はと言えば、とにかく夢中で、時間ぎりぎりまで;
書くだけは書いた。

明日はいよいよ実技試験だ。
何となく、疲れを感じながら下宿に帰った。
大家さんの広い庭を通って部屋に入る前に、何と
暗がりで石段に、つまずいてしまった。

部屋に入ったら、足首がみるみるうちに腫れてきた。
冷蔵庫に氷が入ってるのを思い出して、とにかく冷やした・・
ねじっただけのようだ・・よかった~骨折はしていない。
明日は実技試験・・・

とにかく、早めに眠ることにしよう・・・

寝てる間に、治ってますように・・・☆
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by isolala | 2010-10-27 23:00 | 料理留学2010 | Trackback

ワインについて  の授業

昨日で料理実習の授業は、終わった。
体調をくずさず、全て受けられて少しホッとした。
でも、まだワイン、チーズ、オリーブオイルの講習と、
卒業試験が残っている。

今日の午後はワインについての講習だったが、その前に、
28日の実技試験に向けて、11人の生徒達で、それぞれが、
何を作りたいか、意見を出し合った。
実技試験は、今回行なった全ての料理実習の中から、各自、コース料理の1品を完成して、
コース料理形式で3名の審査員に、サービスをするという内容のもの。

皆で相談し、途中、くじ引きをした後、
再度相談し、納得した上で、
アンティパスト3名、プリモ3名、セコンド3名、ドルチェ2名を決めた。
このとき、皆の気持ちを配慮して、
Aさんが、I'm happy. Are you happy?とアメリカ人生徒に聞いたのだ。
すると、生徒たちは1人ずつ I'm happy .あるいは、 Yes,ok! I'm happy 
と、リレーで順に答えていった。
こういう時は、happy というんだ・・・なるほど~・・良い言葉だなと
感心した。さすが民主主義の国、自分の意見をきちんと言えるチャンスを与え、
公平な結果を出す・・Aさんの協調性のある仕切り方で、
皆がhappyな結論に至って・・私も I'm happy だった。


午後はワインの授業だった。
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講師は、先日、皆で見学したベルディッキオを生産しているカンティーナで、
ワインの説明をして下さった青年だった。

下の写真、参考までに、スライド38枚中の2枚デス。
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ワインの成分等々、興味深いものだった・・・
それでも、外国語で、この講習を聞くのは難しかった;
学校側もそれは分かってはいても、外せない講習・・というところだろうか。
最後の試飲分析は、美味しいワインだったこともあり、楽しかった。


卒業試験の課題について考えてると、
何かと心配になってきた。
この1カ月、真面目にやってきたのだから大丈夫と思ってみたり、
そんなに甘くないかもしれないと思ってみたり・・・
毎日料理を作っている時は、忙しくて考えなかったようなことも
気になってきて、ホームシックにもなってくる。

あともう少しなんだから、ちゃんと眠って体調に気を付けて、
明日もまたがんばろ~☆
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by isolala | 2010-10-26 21:00 | 料理留学2010 | Trackback

イタリアのお菓子 の授業

今日は、ウンブリア州のオルヴィエートからいらした
マウリツィオ先生によるお菓子の授業だった。
粉の種類について、かなり詳しく説明した後、
テキパキと働く先生と一緒に、
いろいろなお菓子を作っていった。

☆Pan pepato パンペパート

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この南ウンブリア州のクリスマスのお菓子は・・・
トスカーナ州のパンフォルテの作り方に
とても良く似ている。
ドライフルーツ、アーモンド、小麦粉、カカオ、シナモン、胡椒を
プロセッサーで粉砕した後、カンディーティ(ドライフルーツの砂糖漬け)、
刻みチョコレート、はちみつ、モストコットを加え、
全てを混ぜ合わせて、団子状にまとめた。


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この時点で「1人1個づつだったら多いよね・・固くて食べにくいし
高カロリーだし・・」と思っていたら、オーブンで焼いた後、
スライスしたのでほっとした。

一切れ試食してみると、いろいろな味が混ざった複雑な味わいで美味しかった。
砂糖やアルコールが入ってる分、日持ちも良さそう。



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☆Torta caprese トルタカプレーゼ(カプリ風トルタ)
アーモンド風味のチョコレートケーキ


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☆Torta di mele moderna りんごのトルタ モデルナ(現代風)


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小さいカップに入れて焼くので、焼時間も短縮できるし、
型からも外しやすい・・・平皿に盛り、アングレーズソースを添えた。

☆Cannolo siciliano カンノーロ シチリアーノ
外側になる部分を予め揚げておく。



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リコッタチーズベースのフィリングをつめる。


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下の写真は、
☆Plum cake al vino rosso e cannella(赤ワインとシナモンのプラムケーキ)
実際にはプラムは使わなかった。赤ワインとシナモン風味のパウンドケーキは
とても簡単。


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☆Bone ボネ
ピエモンテ州の郷土菓子。
カカオとアーモンド風味のプディング。


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☆Bomboloni ボンボローニ
イタリア版の揚げドーナッツ、ブルーベリージャム入り


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☆Biscotti romias ビスコッティ ロミアス
薄く軽い食感のクッキー


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今日の各州の伝統菓子は見た目や盛り付けにこだわり過ぎず、
作り方も高度な技を要するという類のものではなかったような気がする。
長くその郷土に根付いて、好まれてきた、家庭的な温かみを感じるお菓子だった。
私自身もリンゴのトルタやトルタカプレーゼ、カンノーリ、ボンボローニ、ボネなど
何度か作っているものもあったが、いろいろと再度確認できたことで、
そのお菓子に、より親しみを感じられて、楽しく学べた。

今回、イタルクックで習ったクリスマス用のお菓子の中で、
ウンブリア州のパンペパートとトスカーナ州のパンフォルテは、
共通した材料が多く、作り方も似ていて、興味深かった。
いつかクリスマスの時期に合わせて、
日本でもがんばって試作してみたい。

今日も学ぶことの多い1日だった。
Grazie mille!




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by isolala | 2010-10-25 23:00 | 料理留学2010 | Trackback

ブラ(BRA) スローフード運動の発祥地

BRA(ブラ)は、今や世界に広がるスローフード運動の発祥の地、
この町に以前から興味があった。
日曜日の朝、リンゴット駅からブラを目指した。

ここに着くまでの車窓の眺めは、高い建物もなく、
開発されている様子の全くない風景。
途中、牛が放牧されていたり、鶏も見えたりした。
どこか懐かしい雰囲気の、とてものどかな風景が続いた。

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駅前に降り立った時、ここからスローフード運動が広まったのが、
少し意外に思えた位、小さな町だった。
けれど、こんな小さな、のんびりしてる町から起こったからこそ、
スローフード運動というものの本質が
見えてくる感じがした。

下の写真の家並みを真っ直ぐ歩いて左に曲がると、狭い通りに出た。
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日曜日の11時半過ぎの静かで落ち着いた狭い通りを
歩いて、スローフード協会の事務所に行ってみた。
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日曜日で閉まっていたが、ガラス張りだったので、中の様子を覗いたりして、
近所を歩いてみたりした。
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12時に直ぐ近くの'オステリア・ボッコンディヴィーノ'
を予約していたが少し早めに着いたので、表で写真を撮ったりした。
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お店に戻ると、いつの間にか
直ぐに満席になった。
ピエモンテの郷土料理を!と考えていたので、
メニューの中から注意深く、チョイスした。
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アンティパストの欄にバーニャカウダがあったのでチョイス。
☆Nizza Monferato産カルドのバーニャカウダソース
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料理名の'ニッツア モンフェラート産カルド'は、
昨日の、サローネ・デル・グスト会場で見かけた野菜だった。
こんなに直ぐに食べられるなんて・・嬉しくなった。
バーニャカウダソースの量は控え目で、カルドの香りや苦みと
ソースのバランスが良くて美味しい。
カルドの筋っぽくしゃきしゃきした歯触りも独特で、
1種類だけの野菜の一皿なのに、
飽きずに最後まで美味しくいただけた。

プリモピアットには、白トリュフの香りを味わえるシンプルなパスタ料理・・
☆タヤリン、アルバ産白トリュフのスライス添え
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バターを絡めたシンプルなタヤリン(ピエモンテ州の細めの卵麺)が、
トリュフを引き立てていて、美味しい。

セコンドピアットには、
☆ブラサート・ディ・ヴィテッロ・アル・バローロ(仔牛のバローロ煮)
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お肉は思ったよりあっさりとしていて、高級ワインとして知られるバローロで
作っている料理とはいえ、案外、気取りのない庶民的な家庭の味で、
ホッとする美味しさだった。


そして、ドルチェには
ありふれているかな・・とも思ったが、
プレシーディオに認定されてるレモンとの
表示があったので、「明らかに違うのかな?」
という好奇心でチョイス。
☆レモンのグラニータ
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混じり気のない、本当に美味しいレモンのグラニータだった。
こういうシンプルなものが、格別に美味しいと・・嬉しくなる。

ここは、お料理も家庭的で美味しく、リラックスできるオステリアだった。
ここでゆっくりしすぎて、気が付いたら、列車の時間が迫っていた;
駅に向って先を急いで・・・何とか無事に列車に間に合った;


途中トリノで(18時発)1時間位の待ち時間があったので、
美しいデザインの建築物を眺めながら、トリノ駅周辺を散歩した。
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ジェラート屋さんのグロムを見つけたので、渋谷のグロムと
同じ味かどうか・・?(ただジェラートが大好きなだけ)
ピスタッチオのシングルを頼んでみた。
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トリノのグロムも美味しかったけど、渋谷のグロムの方がいいかな・・・
椅子に座って食べられるので~

小さなブラの町から、トリノ、ボローニャを経由して、
ファルコナーラマリッティマに着いたのは、
22時43分だった。
ここから、イェジまでのローカル線の連絡がないのは分かっていたので、
ファルコナーラマリッティマで降りた。

予めエリザベッタに頼んでタクシーを予約してあったので、
ここからタクシーで下宿先に戻った・・・
お陰さまで本当に安心だった。

今日も本当に充実した1日だった!

Grazie mille!
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by isolala | 2010-10-24 23:00 | 料理留学2010 | Trackback

トリノ・イータリーを見学☆

サローネ・デル・グストの会場を後にして、
同じ敷地内のホテルに一旦荷物を置いた後、
直ぐ近くにある、本店トリノ・イータリーに行った。
代官山イータリーに、時どき行っているせいか、
ロゴを見つけた時は何だか懐しかった。
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中に入ると1階の書籍売り場や地下のワインセラーが、とても広い。
2回に上がりオリーブオイルの棚を見てみると
代官山イータリーと同じようなラインナップだ。
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こちらは、1リットル瓶のものが売れ筋のようだ。
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こちらの派手なびんの炭酸飲料が、かなりの量並んでいた。
代官山イータリーでも開店当初は置いてあった・・
ノンアルコールの炭酸飲料なので、アルコールがダメな方用に
何回かイゾラーラ料理教室用に買ったことがあるけれど、
いつの間にか売り場から消えていた・・
日本では人気がなかったのかもしれない。

そんな他愛ない比較が、楽しい。

野菜売り場を見てみると、珍しいトピナンブルがあったので、
「イェジに戻ったら、下宿先で調理してみよう」と思い、買い求めた。
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他にお水や、軽食のパンなどを買って、ホテルに戻った。
今日も、本当に楽しい1日だった。

Grazie mille!

明日は日曜日、スローフード運動の発祥の地である
BRA(ブラ)に行く予定。

スローフード関連のプチ旅は・・・

つづく・・・
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by isolala | 2010-10-23 23:55 | 料理留学2010 | Trackback

サローネ・デル・グスト2010 ②

サローネ・デル・グストの会場で、試食、あるいは買って食べるもの
全てが美味しいのは何故だろう・・
(最初に、自分の好きなものを選んでいるから美味しく感じるという面はあるが・・)
それは、この食の祭典がスローフード協会のプロジェクトだから、と言えそうだ。
国際市場に向けて、スローフード協会が自信を持って推奨するものであり、
素材へのこだわり、手作りによるスローな生産過程を経ている、
美味しさであるのかもしれない。

そして、一見地味なリンゴや野菜などが、
'プレシディオ'(消滅していきそうな伝統的な食や食材、ワインなどを
スローフード協会が守り伝えるべきものとして承認し、保護しているもの)
として、並べられているのも興味深い。
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下の写真、ケースにNizza Monferato産のkardo gobbo
と書いているのが分かる。
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いつまでもこの場所を離れたくないと思いながらも、11時に入場して・・
さすがに夕方まで居ると、だんだん疲れてきた。
そろそろ退場を意識しながら・・もう少し回った。
パスタやパッケージを眺めるのも楽しい。
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いろいろなパスタに混じって、
スペルト小麦の粉で作った乾燥パスタなどがあるのも、
スローフードらしいと思った。
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元気の良い南イタリアのトマト。
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オリーブオイルも見つけると、試飲。
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結局トスカーナ産の今年収穫のEXVオリーブオイルや
小さい壜の他のオリーブオイルなども買った。
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カンパーニャ州では、グラニャーノ産のパスタがいろいろあって楽しい。
パスタのオーナメントを飾ったクリスマスツリー
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このポスターの男の人が持っている、
「ラ・リカリカ デッラ カッカヴェッラ」というパスタもお土産に買ってしまう。
日本では見かけたことがないパスタだ・・
壊れないように、気を付けて持って帰らなくっちゃ~

ジェラート屋さんを見つけたので、
元気を取り戻そうとジェラートを食べて、
余力を残して、この会場を後にした。
今日はもう一つ、行きたいところがあったので。

トリノ、リンゴレットの夜は・・・

つづく
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by isolala | 2010-10-23 23:00 | 料理留学2010 | Trackback

サローネ・デル・グスト2010 ①

今週の授業が終わった金曜日、一旦家に戻り、眠らずにそのまま・・
つまり夜中の12時半に集合して、夜行列車に乗った。
私たち生徒は、スローフード協会主催の2年に1度の食の祭典・・
'サローネ・デル・グスト'に向った。

イタルクックはスローフード協会が母体の学校なので、
この食の祭典に行くプログラムはあるかどうか、
プログラムにない場合は、個人的に行ったとして、授業に間に合うかどうかを
私は、日本から何度か問い合わせたのだった。
今年を逃したら、次の開催年は2012年になってしまう。
イタリア出発前、最終的な授業のプログラムが送られて来た時、
プログラムの中に、Salone del Gusto Torino の文字を見つけた時は、
嬉しかった。
いよいよその日が来た。

学校のプログラムは、夜中の12時半に集合して、
夜行列車に乗り、朝着いたら、
日帰りで学校に帰るという過密スケジュールだったが、
初めての場所に、個人で行くことを考えると、
会場までの引率があったのはラッキーだった。

朝、トリノのリンゴットにある会場に到着。
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会場の見取り図を見ても、ものすごく広いことが想像できた・・
ほとんど眠ってないのに;気力は充実していた。
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試食が自由にできて楽しいと聞いていたが、その通りだった。
今まで見たこともない大きさのモルタデッラ(直径25センチ位?)
が目に飛び込んできた。
大きな拍子木切りにして、渡してくれた。美味しい~
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パルミッジャーノレッジャーノのブース。
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クラテッロ・ディ・ジベッロのブース・・このブースではさすがに試食はなかった。
でも、DOPマークや赤白のデザインのマークを確認したり・・
とにかく見て歩くだけでも楽しい。
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サンダニエーレの生ハムが並んでいるのを見るのも楽しい。
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この食の祭典は、買わないのに試食だけすることに、
全くこだわらない、寛容な雰囲気があった。
丁寧にスローに作られているものの美味しさをただ知って欲しい・・みたいな
雰囲気だと思った・・都合のいい解釈?いえいえ本当に。
勿論、商談もあちこちのブースでなされてマシタ~
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興味のあるブースで立ち止まると、ハムの作り方まで説明して
くれて、試食をすすめてくれる・・
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あまりに美味しいので、あれもこれも買いたくなるが、
飛行機の重量制限等など考えると・・断念せざるを得ない;
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でもペコリーノチーズの中に、抜群に美味しいものを見つけて、
1ホールお土産用に買ったりした。
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スローフードのカタツムリのマーク発見。
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この会場のいろいろな所で、生産者や識者などによる多くの食のセミナーも
開かれていた。
サンダニエーレの生ハムセミナーや
ワインのセミナー等、面白そうな講座がいくつかあったが、
事前に予約が必要なものもあり、時間に制約されそうだったので、
とにかく、のんびり見て回ることにした。

楽しい見学はさらに
つづく・・・
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by isolala | 2010-10-23 22:59 | 料理留学2010 | Trackback

お肉屋さん(マッチェレリア)の授業

今日は、精悍な感じのお肉屋さん、パオロ氏による授業だった。
ここ何日か、兎や小羊肉の仕分けを
見ることも経験していたので、
今日のお肉屋さんの授業は、覚悟を決めて臨んだものの・・・

朝、厨房に牛1頭の片身、豚1頭の片身が運び込まれた時には、
やはり圧倒されて、一瞬息をのんだ・・・

でも、こんなメモを貼ったりする、アメリカ人のAのユーモアに
緊張した気持ちも緩んでいった。
授業は真剣かつ和やかに進んだ。
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何日か前のアブルッツォ州の授業での、小羊や兎肉の仕分け時に、
初めての経験で、私が蒼ざめて引いていたら、
やはり蒼ざめていたAは、そっと背中をさすってくれたのだった。

めったにない貴重な授業・・気を強く持って、学ぶべきことは学ばなくっちゃね・・・
そんな思いを込めて、今日はAの背中をさすって、ガッツポーズをしてみた。

お肉の職人パオロ氏が、
年季の入ったプロの技で、次々と解体していく様は、潔い。
もの静かで無駄のない手さばきや佇まいに、
私たち生徒も集中して見学していた。
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写真も撮ったが、刺激的な画像は省略シマス。

全てのお肉を部位ごとに切り分け、几帳面に仕分けしていく。
どんな料理に合うかも説明する・・・
プロの知識、職人の確かな手さばきに感動した。

パオロ氏は、自家製のプロシュットやパンチェッタ、グアンチャーレ等々を
持参して、このパンチェッタはこの部分で作ったもの、
このグアンチャーレはこの部分で、
というように説明。
とても分かり易かった。
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全て、自分で作るらしい・・・すごい。
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この後、
生肉を見過ぎて、食欲がない・・なんてことには全くならず・・
逆に、大切に美味しく頂こうという不思議な気持ちになった。
エリザベッタが、
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風ビーフステーキ)
を焼いてくれた。とても注意深く丁寧に、
「折角だから美味しく焼かなくっちゃね」
そう言ってるような手つきを見守った。
周りをしっかり焼いて中はレアに。
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ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを片手に、
極上のビステッカを・・ありがたく味わった。
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今日も学ぶことの多い授業だった。
代々続くお肉屋さんのプロの仕事を見られたことは貴重な体験だった。

Grazie mille !
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by isolala | 2010-10-22 23:00 | 料理留学2010 | Trackback