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トスカーナ州の伝統料理 1日目(午前)

今日からマルコシェフによるトスカーナ料理が始まった。
初日の朝の厨房には食材が並べられた・・
写真の左から、黒キャベツ、チーズ、家鴨、
フィレンツェからピサ近郊辺りで採れるカリチョーフィや
北トスカーナのサントレッジャ産 ローズマリ-、タイム、セージ等々・・
素材にこだわる新進気鋭のシェフが手にしてるのは・・卵。
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なんだか面白いパッケージの由緒ある?卵
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こちらの写真のpaolo氏がプロデュースする卵。山羊のミルクを飲ませて育てた
スーパーマクロビ農法の鶏の卵・・お値段は一個が1ユーロ(約130円)するとのこと。

そして、トスカーナワインに混ざって、
シェフが持参したオリーブオイルは3本、何とその中には
イゾラーラ料理教室でも愛用している「プリモオリオ」があった。
こだわりのシェフのおめがねにもかなったオリーブオイルということか・・
思わず嬉しくなって、シェフに「私もこのオリーブオイルを使ってるんですよ~」
と言ってみた・・・ら、二コリと笑ってウインクをした・・;
そのEXVオリーブオイルは左から6本目に写ってマス☆
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この日はトスカーナの伝統料理・・農民の料理と言われ、トスカーナ州に行くと
トラットリアのメニューや家庭料理で見かける、
☆Pasta e fagioli パスタエファジョーリ
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☆Panzanella パンツァネッラ
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☆Pappa al pomodo パッパアルポモドーロ
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☆Tortelli di patate じゃがいものトルテッリ
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☆Farinata col cavoro nero 黒キャベツのファリナータ
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・・見た目より味や滋養が重視のトスカーナの郷土料理は、
私も好んで作るものだったので、いくつかは、作り方を再確認できたし、
何より美味しくて嬉しくなった。
郷土料理以外にも、
リストランテメニューらしいお皿もあった・・
☆I pici con sugo di anatra ピチ 家鴨のラグーソース
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☆Crespelle alla fiorentina フィレンツェ風クレープ
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そして、手間のかかる料理も勿論あった・・
網脂で団子状にしたレバーを包んだ料理
☆Fegatelli di maiale alle erbe 豚肉レバーの香草風味
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意外にも盛り付けは地味?な感じ・・
味はやはり脂っぽくて、レバーの量が多く感じたが
レバー好きにはたまらない一品だろう・・と思った。


幸せなランチタイムの後、かたずけの時、食べきれないお料理を
持ち帰り用に皆で分けるのだが
今日、私はとても信じられない光景を目にしてしまった。

それは、黒キャベツのファリナータ(ポレンタのようなもの)
がゴミバケツに全て、捨てられてあったのだ。
ずっと鍋のポレンタをこねて仕上げてくれたアメリカ人Aに
聞いたら、「まずいから全て捨てた」と言った・・・テーブルでの試食の時に、
かなり残ってしまっていたのは私も知っていた。
Aは、はにかむ気持もあって捨てたのだろう・・・
私が、「どうして?まずくはなかったよ~」と悲しい声で言うと
他のアメリカ人たちは口をそろえて
「ポレンタ・・・ノ~!まずい、ポレンタ、ノ~」と茶化す。
彼らに悪気はなく、どこまでも明るい。

連日大量に出来上がるお料理、
口に合わないものもあるだろうが・・食べ物を粗末にしたくない。
黒キャベツは確かにえぐみがあり、慣れない人には苦手なことも分かるが
トスカーナの人達が愛してやまない野菜なのだ。
持って帰って、再度試食してみようと思っていたのに・・・
例え口に合わないものであっても、郷土料理になった意味に
思いを馳せることやアレンジを考えてみることは、
私には至福の時間だったりする。

下の写真は、皆で交替でかき混ぜながら作った、
黒キャベツのファリナータ。
このお料理は、北イタリアのレシピにあるポレンタに
黒キャベツを混ぜたようなもので、
ポレンタよりは、柔らかめに「食べるスープ」として仕上げた。
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マルコシェフが何故、ごちそうレシピの中に、この地味なレシピを
組み入れたのか考えてほしかったな・・・って、
そこまで考えてと言う方が無理?無茶?よね、きっと。

伝統料理、郷土料理に対する思い入れの違い・・
仕方がない、人それぞれなんだから。
それに、きっと、捨てられた事実を知っても、マルコシェフは、
あっさり受け流してくれるだろう・・
ウインクするかもしれないし・・

こんな時は笑ってしまうしかないね。

そう思って、
私も気持ちを切り替えることにした。

さて、午後はドルチェ・・切り替えて~キリカエテ~


つづく・・・

by isolala | 2010-10-18 21:00 | 料理留学2010 | Trackback